供用開始から3ヶ月が経過し、まもなく初夏を迎える 2020-12-15

今年の梅雨は、例年にもれず不規則な雨が続く。
しとしとと降り続き、止まないのではと思うほど長い雨はなく、突如の大雨、明ければ晴天の繰り返し。その大雨が原因であろう開口部からの漏水報告を受け、また所々調整が必要になった部分の手直し工事を確認しに現場に赴く。供用開始から3ヶ月が経過。この間、世間は新型コロナウィルスの感染拡大に伴う規制が敷かれ、外出もままならない状況となる。ひと気のない街は閑散とし、ほとんどの店が営業を取りやめている。品薄となったマスクやトイレットペーパー、各種消毒用品を買い求める人が薬局前に並び開店を待っている。現場に向かう電車の車両には、私を含め5人しか乗車していない。日常とはとても異なる風景の中現場に足を進める。

 

 

現場は小雨が降っていた。今年は、現場だけが特別ではなく、至るところ湿気が高い。過剰な湿度と乾燥の繰り返しは、新しい木製建具の建て付けを狂わせ、開閉に支障がでるのも当然といえる。2年程経過した他の現場でも同様の支障が出ていることを考えると、今年の湿度の高さが異様であるとうかがい知れる。自然とうまく付き合うという考え方は、今の社会でどれほど許容できうるものであろうか、など思案しながら漏水部分も確認する。こちらはやはり、先日降った大雨が原因で、一時的に雨が小庇をつたい内部まで入り込んできている様子であった。原因箇所をおさえ一様に処置を施す。今は浸入していないが、豪雨時の懸念は晴れず、留意箇所として今後も確認を続ける必要がある。
建築は人が佇み手を加えていくことで活かされる。当事者の自覚とその共有が成されれば、自ずと伝搬し建築を育む方向に舵をきることができるだろう。青々と育つ芝生と猫の足跡を見ながら思う。