着々と計画を進める。
途上、開発協議に関して紆余曲折もあったが、何とかかんとか工事にたどりつく直前まできた。
現場では先立って既存家屋の解体作業が始まる。学園発祥の礎となる建物である。普段なら完了時に赴く解体現場だが、この時ばかりは途中でも頻繁に足を運ぶ。その理由は、新しい建築の床材の一部に既存家屋の床材を活用する計画から、その床材の選定と生け捕り方法を確認しておく必要があったから、が一つ。もう一つは、解体されても尚残るものがあるだろうか、という少々冗長的で、あまり現実的ではない確認を目的としていたと思う。今から撤去されるが見落としはないか。。。仕上げから順に取り払われ、下地が露わになった現場を具に確認していく。そこに現れたのは、目を見張るほどの立派な材料と丁寧な仕事ぶり。100年程前の洋館が家屋の元になっており、材料は、今では考えられないくらい立派なメンバーの栂や檜が下地に使用され、その仕上がりは、現在と同様かそれ以上の状態に見える。しっかり防腐処理された土台には、シロアリも喰らう隙はなかったようだ。このような状態を見ると、見落としどころか、正直プレッシャーとなるエールをおくられているようで、凛と引き締まる。
