工事は佳境を迎え2週間程度経つ。よくよく考えると、竣工までこのままの状況で突っ走るのだから、一息できるのは完成後ということになる。躯体や基礎、屋根以外の工程はフル稼働。人が触れ、身近に感じる部分の殆どをこの期間に行うことになるのだが、いつも同様この時間配分に少し矛盾を感じてしまう。事の順番を入れ替えすることは無茶だけれど、建築空間の特徴を研ぎ澄ませるための時間として、基礎や構造など安全を担保する時間と同様に扱うべきではなかろうか。構造イコール建築空間で、ピュアで美しい、そして時短、という啓蒙的な発想もありだが、日本建築に天井がある由縁に想い馳せると、完成した建築の内部にもある種の養生期間、または、空間を鎮めるような儀式のようなものがあって然りではないかと考える。いつも差し迫った状態で実施される揮発性有機化合物の室内濃度測定の時がそれだとすれば、なんとも現代的で味気ない。
