春雨。
霧でもなく、しとしとでもない、細やかな雨が降る。
春らしい雨の中、いつもの仮設フェンスやゲートが、現場を箱庭と化す。
それは人が工夫を凝らして人のための空間や建築を作る舞台ともいえる。街を歩きながら、工事現場のフェンスやゲートの隙間から中をふと覗き込んだ時に覚える心弾む感覚(私含む、極少数かもしれませんが、、)をこの現場でも感じることができるだろうか。通例だと、自分が携わった現場においてそれはない。捉え方次第では、それは少し寂しい印象に映るかもしれない。でも、格好の良い言い方をすると、現実化についやした時間や重ねてきた検討が、頭の中で既に建築を作り上げていて、如何にそれを確実にしていくかに意識や力が注がれるからと言える。普通の言い方だと、「舞台は整った。ガンガンイットコカ。」という感じだろうか。
そんな呑気なこと、、と施工者の返す心の言葉が聞こえてくる。それもまた一興。
