本日も厚い雲に覆われる現場。
そんな中、基礎コンクリートや砕石敷き等を地とし、図としてスラブ配筋が行われている様相は、全体的に燻し銀に見えた。
現場でありながら、周辺との違和感のなさは、まるで昔から変わらぬ風景のようで、人の工作行為が示す輝きみたいなものが随所に渋い反射を放っていると言えるのかもしれない。その経験と注意力で見つめるガードマンの眼ざしまでもが、そんな状況と呼応し、唯一パイロンだけが、辛うじて鮮やかな色彩を放ち、その機能を誇示しているかのようだ。様々にうつろう自然環境の中で、人間がただひたすら建築を作る現場。建築が完成し、そこに営みが発生したとしても、果たしてこの時に感じたような燻し銀の表情を獲得できるであろうか?ふと考える。
