日差しは徐々に柔らかくなり、薄雲で覆われた空もどこか秋の様相を見せ始める。
必然的な流れであるが、工事も大詰めになり、残された協議や調整事項も少なくなっていく。
移りゆく季節と呼応するかのように、長く熱気を帯びた現場も次第に静けさを感じ取れるようになっていく。熱いうちに打ち続けた諸々の所作は、それ自体、本質的に寡黙で静寂でしかない建築に健全な機能や流れを息吹として取り入れることを前提としている。これは、この建築に限らず生業上共通する前提の一つと言える。新しく呼吸を始める建築が健全な内部環境を担保し、移りゆく時や状況に抗わず自然体として外部へと連続できるかどうか、全てはそこから始まると言えるかもしれない。
先ずは共に熱いうちに打ち続けてきた設計仲間、行政書士の先生、工事関係者に感謝申し上げる。
