擁壁について 2020-06-13

この擁壁がつくられたのはいつのことだろう。元は草木が茂る森であった土地を切り開き、住宅地として利用し始めたのは、だいたい100年程前であるらしい。周囲とは70~150cm程度高く造成された敷地は、当初は法面で処理をしたはずであろう。その後、周囲の宅地化が進み、必然的に擁壁を形成することになったと推測できる。であるなら、設置時期を100〜80年前に絞り込み、古地図などを漁ってみるも収穫はなく、もちろん当時の図面は残っていないので、じっくりと実物を観察することにした。

 

 

構造的な仕様や欠陥を外観から判断するには、擁壁の目地や膨れ方、水の浸み出しを確認していくのだが、当敷地は方角によってその仕様が異なっていた。ブロックを積んだようなものもあれば、コンクリート打ちをしたものもある。それらの表面は水の浸み出しや膨れはなく、至って健全にみえる。ただ、水抜き穴の本数が少なく、樹脂製のパイプもあれば、レンガ片を組み合わせて排水穴を設けているものもある。そうかと思えば、排水が全くない取られていない部分もある。修正や改良を加えながら維持してきた様子がわかる。