日増しに暑くなってきた。
今年も例に漏れず、体感したことのない夏がやってくるのだろう。
仮設材で覆われた現場は風が抜けることなく、機材や多くの職人の熱と相俟ってヒートアップ必至の様相だった。

今しか確認できない部位を万遍なく足場に上って確認していく。工程は、外壁や屋根、開口部の下地と構造とが取り合う部分の施工時期となる。この部分がガイドとなり、各部を納めていくことになることから、当工程は、機能や構造、意匠など総合的に要となる、相応な精度が求められる最重要部分といえる。もちろん、事前に施工図の打合せをし、ああだこうだと検討を繰り返し行ってきた。しかし、施工者と合意に至った図面も、製作現場の職人の声を全て拾いあげることはできない。なので、現場に来て確認することがこれまた重要な作業となる。

現場を確認し、図面通りでないとなると修正を検討しなければならない。また、やり直せるのも今の内だけ。そんな圧力下で各部位を図面と照らし合わせながら確認していく。ただ、これまでの打合せやその濃度、施工者の理解度を高めるところまで詰める事ができたと感じていたので、焦燥感は今回それほどなかった。逆に、実際取り付いたものが、勿論(?)図面とは異なるが、製作した金物や板金職人の更なるアイデアや工夫が組み込まれ、図面のものよりか良い状態に現場は仕上がっていた。正直、これほど嬉しく思える事はない。事前の検討内容やその熱意が、良い方向に伝わっていることが物として確認できるからだ。以前は、図面と異なる、というだけで焦る場面であったが、自身のシミュレーションや応用力の試金石と捉えれば、次につながる糧となる。建築は幾ら学んでも足りる事はないと、この一瞬の確認においても思い知らされる。
